空き家管理にドローン活用 南砺市シルバー人材 瓦破損、雨どいの詰まり確認

ドローンを操作する会員=南砺市野尻

 南砺市シルバー人材センターは、会員の空き家管理サービス事業で、ドローンを使って上空から屋根を撮影し、屋根瓦の破損や雨どいの目詰まりなどを確認する事業を始める。同センターによると、ドローンを使った事業に取り組むのは県内のシルバー人材センターでは初めて。講習を受けた会員6人が担当し、増加傾向にある空き家管理サービスの充実を図る。

 南砺市シルバー人材センターは2016年から空き家管理サービス事業を始めた。1回1400円で、窓の施錠、漏水や外壁の異常の有無、雑草や雑木の状況などを確認、写真撮影し、報告書を依頼主に送る。受注件数は2018年は62件だったが、昨年度161件に増えた。

 空き家管理で依頼の多い雨どいの目詰まり、屋根の破損のチェックは屋根に上がる必要があり、危険なため十分に行えなかった。今回、ドローンでの撮影をオプションで加えることに決め、2年前から講習会を開き、操作できる会員を育成してきた。

 4日は南砺市野尻の空き家でテスト撮影が行われた。ドローンは地上30メートルまで上昇し、屋根や雨どいを鮮明な画像で写した。ドローンに関心を持ち入会した今枝正也さん(62)は「バッテリーの持続時間が10分以内のため、予備電源を持ち歩く必要がある」と述べた。同センターの岩腰茂樹業務課主幹は「空き家管理の受注の状況を見て、ドローン撮影のサービス内容を広げたい」と話した。

© 株式会社北國新聞社