太陽光パネルの廃ガラス活用、舗装ブロックに 北陸電力が開発、関西万博で採用

北電が開発し、本店敷地内に並べたインターロッキングブロック(手前)=富山市牛島町

 北陸電力は、使用済みの太陽光パネルのカバーガラスと、火力発電の過程で発生する粉末状の石炭灰(フライアッシュ)を活用した舗装用コンクリートブロック(インターロッキングブロック)を開発した。2025年大阪・関西万博で電気事業連合会が出展するパビリオン「電力館 可能性のタマゴたち」の構内舗装への採用が決まり、環境に優しい技術・製品として国内外にアピールする。

 太陽光発電の急速な普及に伴い、耐用年数が過ぎて大量廃棄されるパネルのカバーガラスの処理が課題となっている。

 北電が開発したブロックは、細かく砕いたガラスとフライアッシュ、セメントなどを混合したもの。一般的にガラスをコンクリートに混合した場合、表面にひび割れが起きる恐れがあるが、ガラスとフライアッシュを使うことで強度を保ちつつ、劣化反応を抑えることに成功した。万博では、太陽光パネル700枚分に相当する5万個(1個当たり約3キロ、長さ20センチ、幅10センチ、高さ6センチ)のブロックで約1千平方メートルを舗装する。

 北電は、本店(富山市牛島町)敷地内に3平方メートル分のブロックを並べ、1年にわたって耐久性などを確かめる。

 今回開発したブロックは、社内で新規事業を募る2022年度の「ほくでんビジネスプランコンテスト」で最優秀賞を受賞した提案が基になっており、北電は将来の実用化を目指す。

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