不振ユナイテッドで支持を失うテン・ハグ監督…選手はトレーニング方法や構想外サンチョの扱いに不満か

多くの問題を抱えるマンチェスター・ユナイテッドのエリク・テン・ハグ監督[写真:Getty Images]

低迷するマンチェスター・ユナイテッドのエリク・テン・ハグ監督が、苦しい立場に追い込まれている。

就任初年度の昨シーズンはプレミアリーグを3位で終え、EFLカップ(カラバオカップ)も制するなど上々の成績を残したテン・ハグ監督。2年目を迎えた今シーズンはイングランド代表MFメイソン・マウントやデンマーク代表FWラスムス・ホイルンド、指揮官のアヤックス時代の教え子であるカメルーン代表GKアンドレ・オナナらを獲得し、2012-13シーズンぶりとなるプレミアリーグ優勝に向けても期待が高まっていた。

しかし、チームは開幕から状態が上がらず、プレミアリーグでは14試合を消化して8勝6敗の7位に。チャンピオンズリーグ(CL)でもグループステージ5試合でわずか1勝と振るわず、最終節のバイエルン戦で勝てなければ最下位で敗退する可能性がある。

また、チームの問題はピッチ内だけにとどまらず。MFジェイドン・サンチョは規律違反によって完全なる構想外の扱いを受けており、ただでさえ多数の負傷者を抱えるチームにとっては大きな打撃になっている。

こうした中、イギリス『スカイ・スポーツ』のケイヴ・ソルヘコル記者によると、先週末に行われたプレミアリーグ第14節でこちらも多くのケガ人が出ているニューカッスルに敗北したことを契機に、テン・ハグ監督はチーム内での支持を失いつつあるようだ。同記者はすでに半数の選手が指揮官に失望しており、その理由はトレーニング方法やサンチョの扱いにあると指摘している。

「私の情報では、何人かの選手はチームで何が起こっているのかわからなくなっているようだ。ドレッシングルームは機能を失いつつあり、ある情報筋によれば彼はチームで約50%の支持を失ったとされている」

「かなりの選手がプレースタイルに不満を抱いていると聞いた。トレーニングがハードで、走り過ぎだという感情がある。選手たちは、自分が何のために走っているのか理由がわからないとこぼしているようだ」

「また、何人かの主力選手はテン・ハグに対して、チームがうまくいっていないと話した。彼らは他のビッグクラブでプレーした経験から、監督はもう少し緩めるべきだと感じている」

「ただし、現在はエリク・テン・ハグがボスであり、采配を振るうのは彼だ。彼は自分のやり方を貫くだろう。ただ、選手たちの中には監督のやり方があまりに凝り固まっていて、ロボットのようだと感じている者もいる」

「そして選手の何人かは、ジェイドン・サンチョの扱いにも不満を持っている。彼はエリク・テン・ハグへの謝罪を拒否し、完全に孤立した。今はユースで練習しており、食事も一人で食べている。選手たちの多くは、それが行き過ぎだと感じているのだ」

不協和音が鳴り響くユナイテッドは、6日に行われるプレミアリーグ第15節でチェルシーをホームに迎えて対戦。仮にここでも白星を挙げられなければ、テン・ハグ監督への風当たりはさらに強まってしまうだろう。

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