津軽線一部区間の存廃 宮下知事と沿線4市町村、12月中にも協議へ

記者会見で質問に答える宮下知事=4日、県庁

 昨年8月の大雨被害の影響で運休が続くJR津軽線・蟹田-三厩間(外ケ浜町と今別町、28.8キロ)の存廃協議を巡り、宮下宗一郎知事は4日の定例記者会見で、同路線沿線の4市町村長との協議の場を12月中にも設ける考えを明らかにした。今別町からの要望に応える形で、県が各市町村と日程を調整している。

 存廃を巡っては外ケ浜、今別両町の見解が割れており、今別町の阿部義治町長が青森市、蓬田村を含む4市町村長と知事との協議の場の設置を求めていた。

 宮下知事は会見で「まずは(市町村の)話を聞くところから始め、今後の方向性について議論を進めたい」と述べた。

 JR東日本は今別、外ケ浜両町、県との担当者会議で議論が深まった段階で両町長同士の協議に移行する方針を示している。県や両町によると、知事と4市町村長の協議の場は、JRの会議とは別の枠組みで開くという。

 同区間の存廃について、外ケ浜町の山崎結子町長は3日、JR東日本が提案する鉄路廃止とバス、乗り合いタクシーへの転換に賛成する意向を表明。一方、今別町は4日の本紙取材に対し、阿部町長の考えとして「JRの全額負担による鉄路復旧という姿勢は変わらない」とし、見解は依然相違したままとなっている。

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