「確実に日頃の点検を」タイヤ脱落事故が冬用タイヤの交換時期に急増 命にかかわる重大事故につながる恐れも 街頭検査で注意呼びかけ

冬用タイヤの交換時期に急増するのがタイヤの脱落事故です。事故を未然に防ごうと大型車両の街頭検査が行われました。

街頭検査は中国運輸局広島運輸支局がタイヤの正しい交換方法や管理方法を知ってもらおうと去年からタイヤの脱落事故の多い冬の時期に実施しています。
きょうの検査では中国運輸局などの職員12人がトラックやトレーラーなど大型車両のタイヤのナットが緩んでいないかどうかハンマーでたたきながら確認していました。

トラック運転手
「毎朝出発前に点検をしているので問題ないかなとは思うが、最近(事故が)多いから(点検を)忘れないよう心がけている」

国土交通省によりますと、去年、全国ではタイヤの脱落事故が調査を始めてから過去最多の140件発生しています。そのうちの60パーセント以上が11月から2月の間に発生しているということです。

こちらは国土交通省が公開しているタイヤの脱落事故の実験映像です。時速60キロで走行するトラックのタイヤが脱落…。男性にみたてた人形を直撃しました。人形はおよそ4メートル先に飛ばされました。タイヤの脱落が命にも関わる重大な事故につながることがわかります。

中国運輸局広島運輸支局 藤川敏治陸軍技術専門官
「死傷事故で亡くなったりけがをしたりと実際に被害がある。確実に日頃の点検を行うことが重要」

タイヤの脱落事故はその半数以上がタイヤの交換後から1か月以内に発生しているということで中国運輸局は注意を呼びかけています。

今回は、大型車両のことをお伝えしましたが、基本的な点検は乗用車も同じです。改めてポイントは
①正しいサイズのトルクレンチを使って適正なトルクレンチで締め付け
②きちんと締め付けをしても走行すると緩みが発生するため、50~100キロ走行後に再度、締め付けを行う(=増し締め)
③ナットの緩みがないかどうかの点検を定期的に行うこと

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