金沢―大聖寺を増便 IRいしかわ鉄道

  ●新幹線敦賀延伸後に朝夕2往復

  ●松任・小松―津幡も運行へ

 石川県議会12月定例会は6日、本会議を再開し、馳浩知事は代表質問への答弁で、来年3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀開業後、IRいしかわ鉄道の運行本数を増やす考えを示した。朝夕の通勤・通学時間帯に金沢―大聖寺間を2往復増便するほか、松任、小松から津幡までの便を各1本新たに運行する。県内の並行在来線区間が全て同社の営業区間になるのに合わせ、利便性を高める。

  ●県議会代表質問

 紐野義昭氏(自民)の質問に対し、馳知事は「単にJR西日本の現状を引き継ぐのではなく、一層の利便性向上を図りたい」と述べた。

 金沢から福井方面へ向かう列車は現在、福井への直通便が22往復、大聖寺止まりが1往復あるが、加賀市などから増発を求める声が上がっていた。IRは運行間隔が空いていた時間に増便する方向で調整している。

 現在、県内の並行在来線区間は金沢駅以東がIR、以西がJR西日本の営業区間となっていることから、列車は金沢発着が基本となっている。敦賀開業後、松任、小松―津幡の直通便を新たに運行することで使い勝手を高める。北陸新幹線の最終便と接続する金沢発津幡行きの便を設ける。

 また、旧日銀金沢支店(金沢市香林坊2丁目)の跡地活用に関し、馳知事は金沢市が跡地取得の意向を示したことに触れながら「早期に道筋を付けることが必要」との認識を示した。都市再生特別措置法に基づいて手続きを進める金沢駅前の都ホテル跡地ついては、村山卓金沢市長と連携し、県の役割を果たすとした。

  ●五輪機密費発言「心配かけおわび」

 馳知事は東京五輪の招致活動で内閣官房報償費(機密費)を使って国際オリンピック委員会(IOC)委員に贈答品を渡したとの自らの発言について紐野氏に尋ねられ「県民の皆さまに心配をおかけしおわび申し上げる」と陳謝した。

 自民党・安倍派がパーティー券の販売利益をキックバックしていたとされる問題で、馳知事は衆院議員時代の自身について「政治資金規正法に基づいて処理されているという認識を持っている。当時は秘書と一生懸命販売した」と述べた。議会後、記者団に答えた。

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