北陸新幹線の福井県開業まであと100日…W7系の走行試験まもなく終了、準備は最終段階へ

通称「三角地帯」の再開発工事が急ピッチで進むJR福井駅西口周辺=12月6日、日本空撮・小型無人機ドローンで撮影
福井県福井市を走る北陸新幹線W7系

 来年3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀間延伸まで、12月7日であと100日となった。走行試験は計画通り9日に終了し、年明けからは運行主体のJR西日本による訓練運転がスタートする予定。年内にはJRが詳細な運行ダイヤを発表する見通しで、開業に向けた準備はいよいよ最終段階に入る。観光客らを迎える福井県のJR福井駅周辺では大規模な再開発が進み、県都の玄関口は徐々に新たな姿を見せ始めている。

 営業車両「W7系」による走行試験は9月26日に始まり、車両に電気を送る「電車線」や信号設備が正常に機能するかなど、点検作業を順調に重ねてきた。11月24日には営業運転の最高速度となる時速260キロに到達し、安全性に問題がないことを確認した。走行試験終了後は、月末にかけて国土交通省が完成検査を行い、JR西の運転士が習熟度を高める訓練運転に入る。

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 運行ダイヤや企画切符などの発表は、長野―金沢間の開業時と同時期なら12月半ばごろの見通し。県内駅発着の始発や最終列車の時刻のほか、芦原温泉駅、越前たけふ駅に止まる最速列車「かがやき」の停車パターンなどが明らかにされるとみられる。福井県はこれまでに敦賀駅で北陸新幹線と特急列車のスムーズな乗り継ぎ運行ダイヤ、企画切符などを活用した料金負担の軽減を要望しており、JRの対応が注目される。

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 また、来年3月16日の北陸新幹線県内延伸に合わせ、北陸線の県内区間はJR西から第三セクター「ハピラインふくい」に経営が移管され、“県民鉄道”として新たに出発する。関西と北陸を結ぶ特急サンダーバード、中京と北陸を結ぶ特急しらさぎはともに敦賀駅止まりとなる。

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