「幼い2人の妹の食事の面倒が大変だった」ヤングケアラー高校生が実体験で発案「毎日版子ども食堂」ビジネスプランの最終審査会へ=静岡

2人の妹の面倒を見る「ヤングケアラー」の高校生が、実体験を元にした「毎日版子ども食堂」を発案し、これまでに2回開催しています。この案が全国の高校生から募集したビジネスプランのコンテストで最終の10組に選ばれ、2024年1月の最終審査会に進みました。

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発案したのは、静岡県の伊豆伊東高校総合ビジネス科に通う3年生、平松美紅さん、橋本理央さん、大沼蕾さんの3人です。

3人は12月7日、伊東市役所を訪れ、市長に報告しました。

3人は、地域を活性化させるビジネスプランの研究を進めてきました。この中で、親の仕事の関係で家事や食事の準備などに課題を抱える「ヤングケアラー」のための「毎日版こども食堂」を提案。全国の高校504校から5000件を超える応募があったビジネスプラングランプリ(日本政策金融公庫主催)で、ファイナリストの10校に選ばれました。

「毎日版子ども食堂」は、居酒屋など飲食店の利用客に一口100円で寄付を募り、10口たまると子どもたちが1回分、食事ができるという仕組みです。

発案者のひとり、平松美紅さんは、幼い2人の妹の面倒を見る実体験から、この仕組みを思いつきました。

<伊豆伊東高校 平松美紅さん>
「両親が共働きで、特に食事の面倒、例えば小さい子どもたち、妹がいるんですけど、その食事の面倒が大変だったっていうことから、何か手伝い、何か手助けができないかなと思ってこのプランを考えました」

地元の居酒屋の協力を得ながら、カレーや唐揚げ、パスタなどを提供。これまでに3万円を超えるの寄付が集まり、2回開催した子ども食堂で20人が利用しました。

この取り組みを知った地元のIT企業が協力を申し出て、携帯電話を使っていつでも予約できるシステムを開発中だということです。

<伊豆伊東高校 平松美紅さん>
「(ファイナリストに選ばれて)正直ビックリしました。まさか私たちのプランが地域の皆さんのご協力のおかげでここまで昇り詰めることができたのは驚いてうれしかったです。食事を必要としている子供たちが笑顔で食堂を利用していただけることにうれしさを感じました。伊東からこのプランを知ってもらって全国に知ってもらいたいです」

3人は2024年1月7日、東京で行われる最終審査会で今回の取り組みを発表し、グランプリを目指します。

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