【マレーシア】日本国際工科院、日本精工と共同ラボ開設[製造]

国際協力機構(JICA)は7日、マレーシアの首都クアラルンプールのマレーシア日本国際工科院(MJIIT)が、日本精工(NSK、東京都品川区)と摩擦などを扱うトライボロジー精密加工講座(TriPreM)の共同研究ラボ「NSK—TriPreMリサーチラボラトリー」を開設したと発表した。

トライボロジーとは、摩擦・摩耗・潤滑などを対象とした科学や技術を指す。MJIITのトライボロジー精密加工講座は、トライボロジーと研削・研磨などの精密加工に関わる研究開発と、それらを通じた学生の教育を行う研究室になる。

日本精工は各種ベアリングや自動車関連製品、精密製品などトライボロジー精密加工講座の研究開発と関係が深いさまざまな製品の製造・販売を手がけていることから、TriPreMとの間につながりができ、共同研究ラボの開設に至った。

TriPreMと日本精工は、トライボロジー現象の基礎研究分野で2019年から共同研究を実施。将来的に日本精工の製品に寄与する可能性も視野に入れて基礎研究を進めている。

TriPreMの講座長である福田応夫教授は、「MJIITで生まれたアイデアを日本精工と形にしていければ、理想的な産学連携による研究から開発の流れを示すことができる」と述べた。JICAは、MJIITに対して技術協力を行っている。

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