【台湾】世界のファウンドリー売上高、4四半期ぶり増加[IT]

台湾の市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)が6日発表したリポートによると、2023年第3四半期(7~9月)の世界のファウンドリー(半導体の受託製造)上位10社の売上高は、前四半期比7.9%増の282億8,600万米ドル(約4兆1,540億円)だった。増加は4四半期ぶり。企業別では台湾積体電路製造(TSMC)が首位を維持した。

TSMCの売上高は前四半期比10.2%増の172億4,900万米ドル。パソコンや米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などの新製品向けやスマホのミドルレンジ、ローエンドモデル向けが好調だった。3ナノメートル(ナノは10億分の1)の先端製品も売上高の増加に寄与した。

TSMC以外の台湾企業は、聯華電子(UMC)が1.7%減の18億100万米ドルで4位。28ナノ製品と22ナノ製品の売り上げは2倍弱となり、全体の32%を占めた。

TSMC傘下の世界先進積体電路(バンガード・インターナショナル・セミコンダクター)は3.8%増の3億3,300万米ドルで8位。力晶積成電子製造(PSMC)は7.5%減の3億500万米ドルで10位だった。

集邦科技は消費が盛り上がる年末を控え、足元ではパソコンやスマホに使う部品の需要が急速に拡大していると指摘。第4四半期(10~12月)のファウンドリー上位10社の売上高は引き続き回復し、伸び幅は第3四半期を上回ると見込んでいる。

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