雪灯篭まつり、桜色に 来年2月・米沢、会場ライトアップ

事業を説明する青木一成プロジェクト実行委員長(左)=米沢市・置賜総合文化センター

 米沢観光コンベンション協会などは7日、来年2月に米沢市で開催する上杉雪灯篭(どうろう)まつりに合わせ、会場周辺を桜色にライトアップする「東北一番桜よねざわプロジェクト」を展開すると発表した。人口減少などでまつりの規模が縮小する中、一足先に春の訪れを感じられる空間を演出し、新たな魅力を打ち出す狙い。

 プロジェクトは協会と観光まちづくり会社プラットヨネザワ(同市)などによる実行委員会が主催する。2月10、11日のまつりに合わせ、上杉神社堀端の桜と雪をピンクの発光ダイオード(LED)で照らし、神社の手水(ちょうず)を桜色にライトアップする。ペンライトを無料で配布し、来場者にも幻想的な光景づくりに協力してもらう。

 まつりは太平洋戦争の戦死者を雪灯篭で弔った市民有志の思いを受け継ぎ1978(昭和53)年に始まった。10年ほど前に300基あった灯篭は今年2月のまつりでは約170基に減少し、来場者も半減している。新型コロナウイルス禍で経済状況が悪化し、企業協賛金が減る一方、資材高騰で運営費が増えており、次代にまつりを受け継ぐため新たな価値を加えようと企画した。

 ライトアップの資金をクラウドファンディング(CF)で調達する。10日に開始し、目標額は30万円。返礼品には雪灯篭作り参加券などを用意している。青木一成実行委員長は「米沢の誇りであるまつりを次の世代に残すため、国内外の人に来てもらえる新たな魅力をつくりたい」と話した。

© 株式会社山形新聞社