災厄さよなら、辰の置物 米沢・笹野一刀彫、製作が本格化

辰年にちなんだ置物を手がける戸田寒風さん=米沢市

 伝統工芸「笹野一刀彫」の産地として知られる米沢市笹野地区で、来年のえと「辰(たつ)」にちなんだ置物作りが本格化している。工房「鷹山」=同市笹野本町=では、職人歴60年ほどの戸田寒風さん(74)らが長年培った技術で製作に励んでいる。

 竜を模した置物はコシアブラやエンジュの木で作られ、大きさは10~20センチほど。今季は500~600個前後を用意する予定で、工房のほか、道の駅米沢やJR米沢駅などで販売する。

 戸田さんは「辰のイメージは『勢い』。新型コロナウイルス禍をはじめ、さまざまな災厄を空の果てまで持ち去ってほしい」と話した。

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