上山特産「紅干し柿」、ポップな化粧箱 芸工大4年生3人がデザイン

新たにデザインした須田青果園の化粧箱などを手にする「ふるってぃ」の3人=上山市

 上山市特産「紅干し柿」のPRに取り組んできた東北芸術工科大(山形市)の4年生3人が須田青果園(上山市、須田善昭代表)の紅干し柿用の新パッケージを考案した。紅干し柿ができるまでをポップに表現するなど、若者や女性、外国人観光客が手に取りやすいようにデザインにした。

 メンバーは企画構想学科4年の高村帆香(ふうか)さん(22)と阿部恵珂(よしか)さん(22)、山中香澄さん(22)。1年時から活動し、学生団体「かみのやまおとどけ隊・ふるってぃ」として紅干し柿スイーツの開発、生産農家用の「柿紋」製作などに取り組んできた。

 新パッケージのデザインは活動の集大成として位置付けた。個包装用の化粧箱は「レトロポップ」をテーマに、紅干し柿ができるまでの色の変化をオレンジ色や焦げ茶色などの丸で、柿を干している様子を濃淡のベージュ色の波線でそれぞれ表現。同青果園の柿紋も配置した。須田代表はこの新デザインを32個入りの化粧箱などにも採用した。

 8日に同市のアビヤント・Kで開かれた発表会で、3人は「新型コロナウイルス禍で対面で話せなかったりと難しい4年間だったが、少しでも生産者の役に立ちたいと思い活動した。卒業後も全国各地で上山や紅干し柿をアピールしたい」などと話し、感無量の様子。須田代表は「頑張ってPRしてもらいありがたかった。若い感性あふれる新パッケージは多くの人から反応がよく、今後10年間は使用したい」と話した。

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