五穀豊穣願い大しめ縄 長崎・松浦市の笛吹神社

大しめ縄を結びつけ、はさみで見栄えを整える住民たち=松浦市、笛吹神社

 長崎県松浦市志佐町笛吹免の笛吹神社で6日、例大祭があり、笛吹地区に江戸時代から伝わる伝統行事「大しめ縄張り」が奉納された。
 以前は同地区の笛吹・日隠(ひかくし)、鳥渡馬伏(うどまぶし)の住民が隔年で奉納していたが、人口の減少に伴い、数年前から共同で取り組んでいる。
 稲わらは周辺地区から集め、3日に住民が総出でわらをよって縄を作った。6日は午前中から約30人が縄を数本ずつ束ねる作業に従事し、最も大きい部分の胴回り約1メートル、長さ約10メートル、重さ約350キロの大しめ縄が完成した。鳥居と本殿の間にある2本のマキの木に渡した竹の竿(さお)に結び付け、はさみで見栄えを整えた。
 午後から本殿で神事があり、餅をささげ、平戸神楽を奉納して地域の無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願。最後は餅まきで締めくくった。

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