「反撃されないため、大柄な男性以外を狙った」京都・東山の高齢者刺殺、容疑の自衛官が供述

東京都内で身柄を確保され、移送のため捜査員に連行されるマスク姿の水島容疑者=10日午後6時23分、京都市下京区

 京都市東山区のマンションで住人の岡田好次郎さん(82)が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された陸上自衛官水島千翔(ゆきと)容疑者(21)が、マンション前の路上で帰宅してきた岡田さんと偶然出くわしたところを襲った可能性のあることが12月12日、捜査関係者への取材で分かった。「反撃されないために、大柄な男性以外を狙った」との趣旨の供述をしていることも判明。京都府警捜査本部(東山署)は犯行に及ぶまでの経緯や動機などを調べる。

 水島容疑者は、3日午後7時55分ごろ、東山区本町通塩小路下ルのマンション階段2、3階の踊り場付近で、岡田さんの背中を複数回、突き刺すなどして殺害した疑いが持たれている。

 捜査関係者によると、水島容疑者は当時、本町通を北から南へ歩いていたところ、マンション前付近で帰宅してきた岡田さんを偶然見つけたとみられる。マンションは4階建てで外付けの階段があり、岡田さんが自宅のある3階へ上っていくところを水島容疑者が後を追いかけ、犯行に及んだ疑いがあるという。

 捜査本部によると、岡田さんは事件直前の3日午後7時45分ごろ、自宅から約400メートル離れた東山区東大路通のバス停で下車し、自宅方向に1人で歩いていたことが防犯カメラなどから判明している。

 捜査本部は10日に東京都内で水島容疑者を確保し、所持していた凶器とみられる包丁1本を押収した。これまでの調べで「被害者と面識はなかった。誰でもよかった」と容疑を認め、「逮捕されていなければ、また人を殺すつもりだった」との趣旨の供述もしているという。

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