【インドネシア】複合バリトの再エネ会社、風力発電所取得へ[公益]

インドネシアの複合企業バリト・パシフィック・グループ傘下で、再生可能エネルギー発電事業の持ち株会社バリト・リニューアブル・エナジーは8日、南スラウェシ州シドラップの風力発電所(発電容量75メガワット)を買収する計画を明らかにした。

風力発電子会社バリド・ウインド・エナジーを通じ、シンガポール系UPCリニューアブルズ・アジア・パシフィック・ホールディングス(UPCAPH)、フィリピンの大手財閥アヤラ・コーポレーション系発電会社ACEN(旧ACエナジー)傘下のACENリニューアブルズ・インターナショナルから、風力発電所の運営事業者シドラップ・バユ・エナジーの全株式を取得することで大筋合意した。

取得手続きは2024年第1四半期(1~3月)の完了を予定する。取得額は公表していない。

シドラップ発電所は1億5,000万米ドル(約218億円)を投じて建設され、18年に稼働。実用規模では国内初となる風力発電所で、出力は国内最大規模。 

バリト・リニューアブルズ・エナジーのヘンドラ・タン最高経営責任者(CEO)は、同発電所の取得は、温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」の達成に貢献するものだと説明した。

同社は傘下のスター・エナジー・ジオサーマルを通じ、西ジャワ州で発電総量886メガワットの地熱発電所を運営している。10月には、インドネシア証券取引所(IDX)に上場し、2億米ドル超を調達した。

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