小杉の歴史「鮮やかに」 モノクロ写真をカラー化 射水・まちづくり協が県立大と協力、展示

小杉地区をテーマにカラー化した写真=射水市役所

 射水市小杉まちづくり協議会は、小杉地区のモノクロ写真をカラー化する「古写真プロジェクト」に乗りだした。会員が約10年前からモノクロ写真を集め、県立大の小林一也教授ゼミがカラー化を担当した。カラーとモノクロ写真を比較する初の展示会が射水市役所で開かれており、昭和~平成初期に撮影された旧北陸道や小杉町役場の写真が並び、来訪者が往時のにぎわいに思いをはせた。

 同協議会は、小杉地域の歴史的・文化的資源を生かしたにぎわいの創出に取り組んでいる。「古写真プロジェクト」はその活動の一環で実施。小林ゼミは小杉地域の活性化を目的に活動をしていたことから、協議会が古写真を提供した。

 ゼミ生はAI(人工知能)を応用したパソコンのソフトを使用し、モノクロ写真をカラー化した。自然な着色となるよう調整し、展示することになった。

  ●戸破地区や下条川 市役所に80点

 会場では昭和時代に小学校や警察署、図書館、消防署などの公共施設が密集していた「戸破(ひばり)地区」の様子が紹介された。農業用水や物資輸送で利用された下条川や、小杉駅を中心とする「三ケ(さんが)地区」などもブロックごとにモノクロ写真とカラー化した写真約80点を紹介した。

 展示は25日までで、今後も定期的に展示会を実施する。射水市小杉まちづくり協議会の宮城克文理事は「カラー化された写真を見て、当時にタイムスリップした気持ちになってほしい」と話した。

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