鼻は1.3メートル...大天狗が練り歩く 大田原・光丸山法輪寺で光丸山大祭

地域の人に引かれ神輿とともに地域を「渡御」した大天狗面

 【大田原】日本一大きな寄せ木造りの天狗(てんぐ)面で知られる佐良土の光丸山法輪寺は10日、恒例の「光丸山大祭」を執り行った。地域の人らが天狗面やみこしを引いて門前を「渡御」し、地域の息災を祈った。

 法輪寺は慈覚(じかく)大師円仁(えんにん)が、平安時代の860年に開いたと伝わり、神仏習合の色合いを残している。

 大般若法要に続き、高さ2.1メートル、幅1.5メートル、鼻の長さ1.3メートルの天狗面のレプリカが、光丸山大権現を乗せたみこしとともに出発。ほら貝や龍笛(りゅうてき)の音の中、片道約1キロの「箒橋」までを往復し、家内安全、五穀豊穣(ほうじょう)などを祈った。引き手などとして地域の人のほか、湯津上中の生徒も参加した。

 寒井、高久孝江(たかくたかえ)さん(77)は「初詣などで訪れては安置されている天狗面を見ていたが、引かれていると迫力がある。さすが天狗ですね」と話した。

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