第百三回「三歳の息子は相変わらずオーティス・レディングにぞっこん、その流れで聴いて心に染み入る上田正樹&サウス・トゥ・サウス」

先月も書かせていただきましたが、三歳の息子は、相変わらずオーティス・レディングにぞっこんになっていまして、「あの人はオーティスかもしれないよ」と街中や風呂屋でオーティス・レディングを探していますが、やはり見つかりません。この前、横須賀のタコス屋に、オーティスに近い人がいたのですが、やはり違いました。このように、わたしと息子の「オーティスを探して」は相変わらず続いているのでした。 さらに、わたしと息子は、オーティスの「I Can't Turn You Loose」をカバーして歌っている人をiTunesなどで探しまくり、息子は、オーティスの歌をカバーする人も好きになっているようです。そもそもオーティスを知ることになった、ブルース・ブラザーズはもちろんのこと、そこで、ギター弾いている、スティーブ・クロッパーのことを、“クロッパーさん”と呼んで尊敬しているありまさまです。 とにかく、世の中には、「I Can't Turn You Loose」をカバーしているミュージシャンがたくさんいて、スライ&ファミリーストーン、エドガー・ウィンター、トム・ジョーンズ、バーケイズなども良いのです。

しかし現在は、それだけでは飽き足らず、YouTubeで、ライブ中に「I Can't Turn You Loose」をカバーしている人を探しまくっています。だから、もう「I Can't Turn You Loose」なら何でも良いような状態にまで突入し、日本の高校生がブラスバンドで奏でている「I Can't Turn You Loose」なども見まくっています。あとは、高校野球の応援時に流れている「I Can't Turn You Loose」にも興奮していました。

このように、何でもありではあるけれども、やはり、お気に入りもあるようで、それは、ウルフルズとスカパラのホーンの方々が奏でている、「I Can't Turn You Loose」であります。どうも息子は、オーティスを好きな、トータス松本にシンパシーすら感じているようで、100円ショップで購入したマイクを持って、トータス松本と同じような動きをして、歌っています。つまり、オーティスっぽい動き、(上半身でリズムをとるような感じ)をしているトータス松本に憧れているのです。

こんな感じで日々「I Can't Turn You Loose」を探しているのですが、先日、ロボットAIスピーカーに向かって息子が、日本語名で「『お前をはなさない』をかけて」と言うと、なんとスピーカーから、上田正樹&サウス・トゥ・サウス の「I Can't Turn You Loose」が流れてきて、衝撃を受けていました。 上田正樹の、あのしゃがれた声が大変気に入ったようです。でもって、親のわたしも改めて、この曲の入っているアルバム『この熱い魂を伝えたいんや』を聴いてみたら、なんだか、とても良かったのです。それにしても、すんごい濃いというか、しつこいというか、ドロドロのソースみたいなアルバム・タイトルなんだけど、そこには、ソウル大阪、上田正樹がいて、大変心に染み入るのでした。 あの声で唄う、「わが心のジョージア」も最高に良いです。

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