長崎駅前商店街で路地裏ライブ 有志が企画「音楽で地元盛り上げたい」

多くの人が足を止めて音楽を楽しんだ路地裏ライブ=長崎市大黒町

 長崎市大黒町の長崎駅前商店街にある空き地を利用した音楽イベントが9日開かれ、地元で活躍するアーティストの歌声に多くの人が聞き入った。同町青年会の有志らでつくる路地裏ライブ実行委が初開催。実行委員長で同町の会社役員、貞住敏行さん(50)は「駅前の再開発が進み、今まで以上に人が集まっている。商店街も一緒に盛り上げていきたい」と話す。
 9、10日には駅周辺の企業・団体でつくる長崎駅周辺まちづくり推進協議会がJR長崎駅前「かもめ広場」(同市尾上町)で大規模な音楽イベント「NAGASAKI CITY JAZZ」を企画した。
 同協議会のメンバーでもある貞住さんは、音楽によるにぎわいの創出に共感。同市を中心に音楽イベントなどを手がける、もりきちさん(25)に相談し、自身が所有する空き地で手作りの音楽イベントを開くことを決めた。
 音響や出演者の交渉は、もりきちさんに任せ、貞住さんは青年会のメンバーとホットワインやおでんなどを用意。冬の野外でも楽しめるように工夫した。
 午後5時からのライブにはシンガー・ソングライターの林孝行さんら地元のアーティスト3組が出演。ほとんど告知していなかったが、路地裏から聞こえてくる歌声に引き寄せられ、多くの人が足を止めた。
 同じ時間帯、路面電車が通る国道の向こう側では「かもめ広場」でCITY JAZZが開かれていた。貞住さんは「こちらの規模は何十分の一かもしれない。でも心から音楽を楽しんでくれる人を見て幸せな気持ちになった。今後も続けていきたい。大黒町だけでなく、いろんな地域がコラボしたらもっと盛り上がると思う」と手応えを口にした。

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