「市民を考えている政治家はいない」 足利市議会で三田市議発言 議長の制止に反発 不適切言動で厳重注意へ

 足利市議会で13日、初の一般質問に臨んだ三田研三(みたけんぞう)市議が「市民を考えている政治家はいない」などと述べ、議長が「不適切」と再三注意する事態となった。正副議長と正副議会運営委員長は後日、三田市議を厳重注意処分とする方針。

 三田市議は初当選した4月の市議選の低投票率を取り上げ、「市民全体の利益を考えて政治をやっている政治家はいない」「議員は市民よりも自分のことを考えている」と発言した。横山育男(よこやまいくお)議長は「名誉に関わるので発言は慎重に」「市議会規定に基づき、議長判断で発言を中止することもある」と何度も注意した。三田市議は「どこが(規定に)引っかかるか分からない」と答えた。

 ほかにも「議長に見てもらいたいんだけれども」と話しながら、資料を手に質問席から議長席に近づいた。横山議長から「おやめください」と制止され、「面倒くさいことを言うなよ」と反発した。

 議会運営委員会は地方自治法132条や市議会会議規則に抵触するとして、三田市議を口頭で厳重注意する。今後同様の行為をした場合は、懲罰動議を提出する方針という。

 三田市議は下野新聞社の取材に対し、「自分の考えを述べただけで、見解の相違。どこが悪いのか教えてほしい」としている。

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