<探鳥日記>クロツラヘラサギ アジア各国が越冬数調査

クロツラヘラサギ

 今年も有明海でクロツラヘラサギの姿が見られる時季がやってきました。現在、東アジアを中心に6633羽が生息しています。なぜ正確な数が分かるのかというと、毎年1月に日本、韓国、中国、台湾、香港、ベトナム、フィリピンなどクロツラヘラサギが越冬する国が協力し、一斉に調査をしているからです。

 日本はクロツラヘラサギたちが冬を過ごす越冬地として640羽を確認しており、世界第3位となります。ちなみに1位は台湾の4228羽、2位は中国の1357羽です。佐賀県では2000年代からクロツラヘラサギが見られるようになり、最近では佐賀市、鹿島市などで数十羽のまとまった群れが観察されることも珍しくありません。

 佐賀県には干潟や水路など水辺が多く、浅瀬で魚などの餌を探す彼らにとって越冬場所として適しているのかもしれませんね。(中村さやか)

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