大村署で保護中の男性死亡は不起訴 長崎地検

 3月に大村署で保護されていた大村市の男性=当時(57)=が体調を崩し、死亡した事件について、被疑者不詳で捜査していた長崎地検が不起訴処分としていたことが14日、分かった。「起訴するに足りる証拠がなかった」としている。処分は5月29日付。地検は男性の死因を明らかにしていない。
 県警生活安全企画課によると、大村署は3月31日午後3時半ごろ、自宅で泥酔し自殺をほのめかしていた男性を保護。署員が同日午後9時ごろまで、1時間に一度、保護室内の男性を目視確認していたが、同日午後10時ごろに発生した列車事故の対応に追われ、約2時間半、確認を怠っていた。
 男性は同日午後11時40分ごろ、心肺停止状態で見つかり病院に搬送されたが、4月2日午前11時40分ごろ、死亡が確認された。同課は、各署に概要を示し再発防止の徹底を指導したという。

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