紅花染め後の花びらをアクセサリーに 米沢工高の4人、市内企業と試作

アクセサリーなど紅花染め後の花びらの活用法を探る米沢工業高専攻科の学生ら(後ろ)=米沢市

 米沢市の米沢工業高(佐藤有二校長)専攻科の学生が、市内の企業と連携し、紅花染め後の花びらの利活用に取り組んでいる。ネイルアートの材料やアクセサリーなど試作品の発表会が14日、同市で開かれ、関係者が来年の商品化を見据え可能性を探った。

 同科の4人が、米粉食品の開発販売を手がけるcrop(クロップ)(高橋りな代表)と共に、7月から検討してきた。紅花染めを体験した際、染料として使われた花びらが捨てられるのを知り、「もったいない。活用できないか」と考えた。

 今回は紅花染めの染料として使った後の紅餅100個分を粉末状にし、樹脂に溶かすなどしてアクセサリーや絵の具を試作した。染色後の花びらはアルカリ性になっているため、肌に触れても問題ないように中性に近づけ、乾燥させた上で、機械と手作業で細かく砕いた。事業費は30万円で紅花製品の開発を支援する市の補助金を活用した。

 同社で開かれた発表会には生産者や市職員らが参加。モデルとして米沢栄養大の学生3人が、ネイルアートやイヤリング、ネックレスなどのアクセサリーを装着し、専攻科の学生と高橋代表が製造過程や展望を説明した。材料は市内外の染色業者と連携して調達するほか、収穫しきれなかった花も使用する計画だ。

 専攻科1年の沢雅恭(がく)さん(19)と戸屋康介さん(19)は「商品化を通し、紅花の入り口を広げ、若い世代にも新しい形で広めていきたい」と話した。

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