鳥栖商高演劇部、県総文祭6年ぶり最優秀 演じ方議論、伝えたい思い共有 

登場人物の演じ分けなどが高く評価された鳥栖商業高演劇部の舞台=11月、佐賀市の東与賀文化ホール

 鳥栖市の鳥栖商業高演劇部(17人)が、11月に開かれた県高校総合文化祭演劇コンクールで6年ぶりに最優秀賞に輝いた。それぞれの役柄をどんな気持ちで演じるかを話し合い、観衆に伝えたい思いを共有して臨み、ライバル校を上回る評価を得た。23、24日に長崎県諫早市である九州大会に向け、演技に磨きをかけている。

 上演したのは地球温暖化で火星移住が進んだ時代、地球に残された高校生が出会いと別れを経験する「わたしの星」。悩みや事情を抱え、幼なじみやライバルといった複雑な関係性がある登場人物を演じ分けた。部長の中村愛さん(2年)は「全員で話し合う時間を多く取り、練習中も『どう演じたらいいか分からない』という時は意見を出し合った」と話す。

 その結果、審査員からは「役の関係性が分かりやすい」「せりふを自然に聞ける」と高い評価を得た。自然な演技の中に登場人物の思いを表現した山内穂乃花さん(2年)は審査員特別賞も受賞した。出場校の生徒同士が感想を記す寄せ書きにも「テンポ感がめちゃめちゃ大好きでした」などど書き込みをもらった。

 九州大会の1、2位は全国大会に、3位は春の全国研究大会に出場する。(樋渡光憲)

6年ぶりに最優秀賞を獲得した鳥栖商業高演劇部

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