上山の進和ラベル、4度目世界一 ラベルの印刷技術コンテスト

通算4回目となる「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に輝いた進和ラベル印刷の作品

 ラベルの印刷技術を競う「2023年世界ラベルコンテスト」で、進和ラベル印刷(上山市、晋道純一社長)の作品が、印刷方式ごとに最も優れた作品をたたえる「ベスト・オブ・ザ・ベスト」に選ばれた。自らの日本企業最多記録を更新する通算4度目の“世界一”獲得。晋道社長は「社員の自信と誇りにつながる。挑戦を続けたい」と喜びと今後への抱負を語った。

 コンテストは、22部門で最優秀賞を選んだ後、五つの印刷方式ごとに最も優れた「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を選出する。

 受賞作品は「お菓子工房Lの店」(山形市)の「駒姫カフェオレ」のラベル。実際の商品には別の案が採用されたが、印刷技術などが高く評価された。オフセット印刷のカラープロセス部門の最優秀賞を獲得し、オフセットの4部門の中で頂点となった。

 ラベル中央に、山形城主最上義光の次女駒姫の羽織をイメージしたデザインを配置した。ざらつきのある質感にするリオトーン加工で、桜の花びらが散るような表現を入れた。日本語の文字は反転(白抜き)になっており、印刷位置を正確に調整する技術の高さを示している。

 同社は2013、19年度にレタープレス部門で、17年度にはオフセット部門で“世界一”に輝いている。20~22年度は新型コロナウイルス禍で中断となったため、今回で2回連続の受賞となった。晋道社長は「受賞を重ねることにより、社員一人一人のスキルアップに対する意識や責任感が高まっている。技術力の強みを販路拡大にも生かしたい」と話した。

 同社は今回、オフセット印刷のワイン・酒部門に出品した酒田酒造(酒田市)の「上喜元 純米吟醸 彗星」のラベルでは、審査員特別賞を受けた。

審査員特別賞を受けた作品

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