大天狗面、きれいな顔で新年へ 大田原・光丸山法輪寺ですす払い

光丸山で行われた大天狗面のすす払い

 【大田原】佐良土の光丸山法輪寺は19日、寄せ木造りで日本一大きいとされる大天狗(てんぐ)面のすす払いを行った。今年のけがれを清め、新しい年の幸を願った。

 大天狗面は市指定有形文化財で、高さ2.1メートル、幅1.5メートル、鼻の長さ1.3メートル、重さは1トン。本堂脇の天狗堂に安置されている。

 大天狗面は、武茂(むも)村(現那珂川町)の人々が1880(明治13)年、光丸山に奉納したといわれる。当時、頻発した盗難や火災を天狗の仕業と信じ、災いよけを願ってのことという。

 若水厚淳(わかみずこうじゅん)住職(41)の読経後、檀家(だんか)の2人とほこりを落とし、丁寧に磨き上げた。若水住職は「きれいになった天狗さまを見ていただき、皆さまの新たな年が穏やかな一年になりますように」などと語った。

 大天狗面は大みそかの31日午後11時半から来年1月15日まで開帳される。

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