広島県東広島市で18日に起きたこども園の送迎バスの事故。こども園の園長が報道陣の取材に応じ、バスの運行マニュアルの見直しや、子どもの心のケアについても取り組んでいくと話しました。
事故は18日午後2時半ごろに発生しました。事故現場にいた別の車のドライブレコーダーが事故の瞬間をとらえていました。中央分離帯を乗り越えて反対車線に飛び出してきた送迎バス。車体を別の車にぶつけながらスピードが出たまま逆走を続けます。最後は、再び中央分離帯に乗り上げて止まりました。送迎バスは、4台の車と衝突。園児5人を含むあわせて10人がけがをしました。
認定こども園「さざなみの森」の 松井雄一郎 園長によりますと、運転手は77歳で、園が委託したタクシー会社に所属。園で勤務して8年目で、委託先で受けた健康診断では、「健康状態は業務に支障がなかった」ということです。またバスに乗っていた職員から聞き取った状況を説明しました。
さざなみの森 松井雄一郎 園長
「コントロールを失っていたのかなと、意識を失っていたのかちょっと私には分からないが、カーブすべき車線をそのまま進んで対向車線の方に向かっていったと。（同乗していた職員が運転手に）声をかけてルートに戻るように呼びかけたが、できなかった。事故後は意識があって、動揺した様子だったと聞いています」
こども園では、19日からしばらくの間、送迎バスの運行は休止するということです。保護者からは「自分の子どもが乗っていたらと考えると親としてはやりきれない。園には今後、このようなことが起こらないようにいろんな面から、しっかり考えてほしい」といった声が聞かれました。
こども園では今後、バスの運行マニュアルを見直して安全対策を徹底したいとし、また事故にショックを受けている子どももいるため心のケアについても取り組んでいくということです。
