【シンガポール】マーキュリアHD、OCBCとファンド設立[金融]

マーキュリアホールディングスは、OCBC銀行とクレジットファンドの新設に向けた協業を進める(マーキュリアHD)

日本政策投資銀行や伊藤忠商事が出資する投資ファンド、マーキュリアホールディングス(HD、東京都千代田区)は19日、シンガポールの金融大手OCBC銀行と東南アジア諸国連合(ASEAN)のサステナビリティー(持続可能性)分野に特化したクレジットファンドの創設に向けて協業する覚書を締結したと発表した。日本とASEAN加盟国、オーストラリアが参加する脱炭素の連携枠組み「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」の首脳会議開催に合わせて調印した。

新設するファンドは、マーキュリアホールディングスが日系投資家から、OCBC銀行が海外投資家からそれぞれ資金を募り、ファンド組成の事業戦略企画を推進するほか、エネルギー転換・効率化事業など脱炭素化や持続可能な課題に取り組む企業や資産を対象に資金提供を行う。

気候変動リスクを含め、ASEANでのサステナビリティーへの関心は年々高まっており、再生エネルギー関連事業を含めた新たなプロジェクトの展開に伴う資金調達の需要が拡大している。両社は今回の提携を通じて、アジアでの脱炭素化実現に向けて金融面での支援を行っていきたいと説明している。

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