新年に向け威勢よく餅つき 日光山輪王寺で御供加持

三仏堂前で行われた「御供加持」=21日午前8時50分、日光市山内

 本尊に供える正月用の餅をつく年末恒例の「御供加持(ごくうかじ)」が21日朝、栃木県日光市山内の世界遺産・日光山輪王寺で執り行われた。威勢のよい掛け声に合わせ、山伏たちがきねを振り下ろしていた。

 年の瀬の風物詩である餅つきは午前8時過ぎ、本堂「三仏堂」前に張られた結界内で行われた。僧侶と山伏が1列になって結界内に入場し、臼を清めた後、読経に合わせて山伏たちが約5キロの餅をついた。

 餅は最初に三仏堂の本尊に供えられた。正月の準備として、30日までに計120キロ分の重ね餅を作り、各お堂の本尊に供える。

 役僧の柴田昌典(しばたしょうでん)さん(35)は「お正月に向けた行事ということで、心新たに、来年が皆さまにとって良い年になるようにと願いを込めながら餅をついた」と話した。

© 株式会社下野新聞社