坊っちゃん列車の運転再開に向けて設置された検討会について、愛媛県の中村知事は21日の会見で、松山市と伊予鉄道に対し観光コンテンツとしての重要性を踏まえ、冷静に議論するよう求めました。
運転士不足などを理由に運休している坊っちゃん列車をめぐっては、松山市側が20年前の運行開始からこれまでに1億円以上を補助したと説明する一方、伊予鉄道は検討会の初会合で累積赤字が14億円に上るとして市に費用負担などを求めました。
21日の会見で中村知事は、坊っちゃん列車が導入された当時、松山市長として関わった苦労などを振り返り当時の伊予鉄道の対応には「感謝をしている」と述べました。
その上で松山市と伊予鉄道に対し、冷静な議論を求めました。
(愛媛県・中村時広知事)
「今までにいくら出したかというのは、過去20年間の話なので、今の運営に関することに絞った方がいいのではないかなと。どちらがどちらということではなくて、観光のコンテンツとしてどう続けるのか、重要性をどう考えるのかということ含め、冷静に考えていく必要がある」
このほか会見では中村知事が来月21日からインドを訪問することを明らかにしました。
現地の地方政府と経済協力に関する覚書を取り交わす予定となっていて、県内の経済団体の会員なども同行します。