【台湾】IC設計上位10社、3Q売上高は過去最高[IT]

台湾の市場調査会社である集邦科技(トレンドフォース)が20日発表したリポートによると、2023年第3四半期(7~9月)の世界IC設計企業上位10社の合計売上高は、前四半期比17.8%増の447億3,700万米ドル(約6兆3,900億円)で過去最高だった。スマートフォンやノートパソコンの在庫調整が一段落したことに加え、生成AI(人工知能)向けチップや電子部品の出荷拡大が追い風となった。

台湾企業は3社が上位10位に入った。聯発科技(メディアテック)は8.7%増の34億7,400万米ドルで、5位を維持した。Wi—Fi(ワイファイ)やスマホ、ノートパソコン用のパワーマネジメントIC(PMIC)の在庫確保の動きが広がったことが、売り上げ増につながった。

7位の聯詠科技(ノヴァテック・マイクロエレクトロニクス)は7.5%減の9億1,300万米ドル。取引先が前倒しで在庫確保を行った影響で、4四半期ぶりに減収となった。

瑞イク半導体(リアルテック・セミコンダクター、イク=日の下に立)は1.7%減の8億4,200万米ドルで8位だった。

1~3位はいずれも米企業で、上から順にエヌビディア、クアルコム、ブロードコムとなった。

集邦科技は、下半期(7~12月)に入り半導体を使った最終製品の在庫確保が進んでいることや、世界中で大規模言語モデル(LLM)の開発が活発化していることを挙げ、第4四半期(10~12月)の世界IC設計企業上位10社の売上高も拡大が続くと見込んだ。

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