LRT開業元年の思い出をタイムカプセルへ 宇都宮市、まちや児童の姿を映像に 10年後に開封、放映予定

宝箱形のタイムカプセルにDVDを詰める佐藤市長と石川さん(左)、皿井君(中央)

 宇都宮市は、次世代型路面電車(LRT)開業年の子どもたちの姿や声を未来に残そうと、タイムカプセルムービーを制作した。沿線の小学校の児童約200人が参加し、LRTに乗車した感想や未来へのメッセージを収録。開業10周年の2033年に放映するため、佐藤栄一(さとうえいいち)市長と代表児童が20日、DVDをタイムカプセルに詰めて封をした。

 撮影は10月に行い、清原北小など沿線10校の児童が参加した。ムービーは9分あり、開業式の様子など1年目の沿線風景のほか「ベルモールに行くのが簡単になった」「車に乗らなくても移動できるようになり、便利になった」「にぎやかな活気のある宇都宮市になると思う」といった児童の声を記録している。

 20日は清原北小5年石川愛渚(いしかわなな)さん(11)と同1年皿井志歩(さらいゆきほ)君(6)が佐藤市長と、DVDなど記録媒体を宝箱形のタイムカプセルに封印。佐藤市長は「全国で初めて全線新設で8月26日に開業し、どうにか滑り出しはいい」と振り返った上で「人口減少社会の、次の世代の皆さんのために造り上げた公共交通。10年後に開封する時、どんな街になっているか楽しみにしてほしい」と呼びかけた。

 石川さんも皿井君も10年後の開封の日に立ち会いたいといい、石川さんは「大人になって市外に住んでいるかもしれないけれど駆け付けたい」と話し、皿井君はLRTの車内にゲームコーナーを作りたいとの夢を語った。

 タイムカプセルは来年1月ごろまで市役所1階に展示した後、JR宇都宮駅西口の商業施設トナリエ宇都宮の「うつのみやオープンスクエア」で10年後まで展示保管する。

DVDをタイムカプセルに封印した佐藤市長と石川さん(左)、皿井君(手前)

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