フル出場の久保建英は好クロスでチーム唯一の決定機演出…攻撃停滞ソシエダは3試合連続ゴールレスドローで年内終了【ラ・リーガ】

[写真:Getty Images]

ラ・リーガ第18節、カディスvsレアル・ソシエダが21日にエスタディオ・ヌエボ・ミランディージャで行われ、0-0のドローに終わった。なお、ソシエダのMF久保建英はフル出場した。

前節のベティス戦を0-0のドローで終えた6位のソシエダは、16位のカディスを相手に2試合ぶりの白星を目指した。そのベティス戦からは先発3人を変更。トラオレ、ザハリャン、アンドレ・シウバに代えてオドリオソラ、ブライス・メンデス、サディクを起用した。

立ち上がりはホームチームの勢いを受ける形となったソシエダだが、時間の経過とともにボールを握ってゲームをコントロールしていく。右ウイングに入った久保は高い位置で起点を作るが、チームとしてはなかなかフィニッシュまで持ち込めない。

焦れる序盤戦となったなか、22分には自陣中央での繋ぎのミスからクリス・ラモスにボックス内での一対一を許すが、ここはGKレミロのビッグセーブで事なきを得た。

前半半ばから終盤にかけて試合は完全に膠着状態に陥る。引き続きボールを握るアウェイチームだが、のらりくらりの相手の守備にうまくスピードダウンさせられて攻撃のテンポが上がらず。久保も早めのタイミングでファウルで止められるシーンが多く良さを出せない。そして、セットプレーやスビメンディのミドルシュートなど単発な攻撃にとどまったラ・レアルは、停滞感を拭えぬままゴールレスでの折り返しとなった。

迎えた後半、イマノル監督はオドリオソラを下げてトラオレをハーフタイム明けに投入。早い時間帯の先制点を目指して押し込む入りを見せる。すると、59分には久保にこの試合ここまでで最大の見せ場。ボックス右でオヤルサバルからパスを受けた久保がゴールライン際で左足に持ち替えて中央のスペースへ完璧なクロスを供給。これを走り込んできたスビメンディが左足ボレーで合せるが、これは惜しくもクロスバーを叩いて久保のお膳立てからの先制点とはならず。

ここから試合が膠着し始めるなか両ベンチが共に3枚替えを敢行。ソシエダは69分、後半頭に投入も負傷したトラオレとサディク、メリーノを下げてエルストンド、カルロス・フェルナンデス、トゥリエンテスを投入。ただ、この選手交代も攻撃を活性化させる一手とはならず。さらに、トラオレに続いてエルストンドも短いプレータイムで負傷してしまい、最後の交代カードでムニョスのスクランブル投入を余儀なくされた。

試合終盤にかけては上位相手に引き分けを意識するカディスが割り切って時計進めるプレーを選択するなか、アルカラスが久保を投げ倒す目に余る行為も見受けられ、ラ・レアルの選手たちはフラストレーションを露わにする。

その後、後半アディショナルタイムを含めて最後までゴールを目指したソシエダだったが、最終的にシュート8本枠内1本と最後の局面での課題を残す形で公式戦3試合連続無得点のドローで年内最終戦を消化不良の形で終えることになった。

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