中学校の運動部加入率 過去最低更新 栃木県

 運動部に入る生徒の割合が、栃木県内の中学校で65・7%と過去最低を更新したことが県の調査で分かりました。前の年度と比べてマイナス1.7ポイントと減少幅が大きくなりました。

 この調査は今年6月、県内の中学校161校と全日制・定時制・通信制の高校合わせて83校を対象に行ったものです。このうち中学校の運動部の加入率は、65・7%と過去最低を更新しました。過去5年間は、マイナス1ポイント程度の減少でしたが、今回の調査ではマイナス1.7ポイントと減少幅が大きくなりました。また、高校の運動部の加入率は、43・9%と年々減少していて、特に女子は32・8%で、前の年度と比べてマイナス1.8ポイントと大きく下がりました。

 一方で、文化部の加入率は男子で増えていて中学では12・2%、高校では18・1%となっています。県教育委員会では、「生徒の興味や関心が多様な分野に向いているのではないか」としています。
 競技別の部員の数では、中学校の男子は前回の調査で2位だった「ソフトテニス」が1位に、女子は変わらず「ソフトテニス」「バレーボール」「卓球」の順でした。高校では男子の1位は「サッカー」、女子の1位は「バスケット」で前回の調査と同じでした。

 一方、部活動に入らずに、地域スポーツクラブなどで活動している生徒の割合は、中学校では男女とも増加しています。県では中学校の部活動を地域のスポーツクラブなどに移行する「地域移行」の取り組みを進めていますが、課題となるのが「指導者の確保」です。そこで県は新たに、地域で指導にあたる人が資格を取るための経費を助成する取り組みを始めました。上限はおよそ1万5千円で県教育委員会では広く理解と協力を求めていく方針です。

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