シャープ栃木工場跡地、製材工場が25年春稼働へ 矢板のトーセン 企業誘致、交流広場も

シャープ栃木工場の跡地に設置された「デカーレ矢板」の看板=矢板市

 矢板市早川町のシャープ栃木工場の跡地を取得した製材業のトーセン(矢板市山田、東泉清寿(とうせんせいじゅ)社長)は25日、同市内で記者会見し、敷地の一部に製材工場などを整備して2025年春ごろに稼働を開始すると発表した。合わせて、敷地内に立地する企業の誘致を進め雇用創出を図るとともに、地域住民が交流できる広場も設ける考えを示した。施設全体の名称は「デカーレ矢板」とした。

 同社はシャープが売却を検討していた約24ヘクタール全てを取得した。取得日は10月25日付で、取得額は非公表。

 取得の理由について東泉社長は「首都圏からのアクセスが良く、矢板の顔のような土地。その場所で地元の豊かな木材資源を生かし、電気や熱をつくって循環させるモデルをつくりたいと考えた」と説明。デカーレは、脱炭素と地方創生を意味する英語の頭文字を取って名付けたという。

記者会見で今後の計画を説明する東泉社長=25日午前、矢板市

© 株式会社下野新聞社