フットサルで居場所づくり 障がいある人へ、能登で教室 チーム「ルミナス」

フットサル教室の開催に向け、打ち合わせを重ねる山本さん(左)と別宗さん=金沢市内

  ●地域支援センターと連携

 障がいのある人が集う場が能登地区に新たにできる。精神疾患の人も楽しめるフットサル「ソーシャルフットボール」のチーム「ヴィンセドール ルミナス」は、能登ひきこもり地域支援センターピアサポート北のと(穴水町)と連携し、志賀町で毎月、フットサル教室を実施する。障害者にスポーツを楽しみながら社会とのつながりを育んでもらう目的で、初回は26日夕に行われる。

 能登ひきこもり地域支援センターピアサポート北のとで勤務する社会福祉士・精神保健福祉士の山本宏樹さん(26)によると、能登地区には障がいのある人が働く就労施設はあるが、集う場所は少ないという。利用者は自宅と職場の往復がほとんどで、山本さんのもとに「金沢に比べ、居場所が少ない」との声が障害者から寄せられていた。

 山本さんは、北國新聞記事でソーシャルフットボールを通して障害者の居場所づくりに奔走するヴィンセドール ルミナス代表の別宗利哉さん(42)の活動を知った。別宗さんに協力を求めたところ、フットサル教室を開催する運びとなった。

 初回の教室は26日午後5時半から志賀町総合体育館で行う。予約不要で、別宗さんに加え、ルミナスのメンバーでソーシャルフットボール日本代表候補の山田浩史さん(34)、鵬学園高サッカー部OBの山本さんも指導に当たる。来年からは毎月最終火曜日に実施する。

 教室には山本さんがOBの金城大生も協力し、実地研修に役立てる。来年度以降の事業化を検討し、地元企業からの支援も募る。

 山本さんは「障がいのある人が生きがいをもって暮らせる場所を能登にも提供したい」と話した。別宗さんは「いずれはルミナス以外にソーシャルフットボールチームが県内にできたらうれしい」と期待した。

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