【ホープフルS/追い切り診断】レガレイラを上回る「S」の最高評価 「デビュー以来一番いい状態か」

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■シンエンペラー

【中間調整】11月の東京新馬戦を3馬身差で快勝。そこから中2週の前走・京都2歳Sはかなりソフトな調整で臨んだが、フタを開けてみれば中団から鋭い脚を繰り出しての勝利を収めている。発馬でアオッてしまい、京都内回りコースのレースでは致命的とも言える後方からとなる不利があったことを考えれば、2着に半馬身差という見た目以上に強い内容だったと言っていいだろう。

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その後ホープフルSに進むのは既定路線。12月9日にノーザンファームしがらきから栗東へ戻り、しばらくケアに充てて15日のCW併せ馬が初時計だった。20日にはB.ムルザバエフ騎手が騎乗し、CWでホウオウアマゾン(阪神Cに出走)と併せ馬。ホウオウがトモ不安明けで本調子でなかったにしても、重賞勝ちがある年長馬を子供扱いし、手応え優勢で半馬身の先着を果たした。

【最終追い切り】24日は国分優騎手を背に息遣いを確認する程度の坂路単走。折り合い抜群で、ラストは馬自ら気持ちを乗せて鋭く切れた。

【見解】初時計までにやや時間を要していたあたり、まだひ弱さが残り調整は慎重にならざるを得ない面があるようだが動きそのものには切れがあり、落ち着きと気迫が同居している精神面もかなり高いレベルにありそう。中2週だった前走より確実にいい状況で、デビュー以来一番いい状態で走れるのでは。

総合評価「S」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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