【ホープフルS/追い切り診断】シンエンペラーに迫る高評価 「大器の兄より、お先にこちらがGI勝ち」

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■レガレイラ

【中間調整】7月のデビュー戦ではセットアップ(後に札幌2歳Sを勝利)を2着に下し快勝。その後3カ月半ぶりの一戦として臨んだアイビーSでは単勝オッズ1.5倍と断然の1番人気に支持されたが、少頭数独特のどスローから前にいた2頭を捕らえられずの3着に終わっている。敗れはしたが、上がり3Fは最速の32秒7で、才能は間違いなく高そう。

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その後休養に入り、距離適性から阪神JFではなくホープフルSを目指すことに。11月末に美浦に戻り、12月3日の坂路14-14から時計を出し始めている。牡馬相手の2000m戦に向けてということか、13日、20日とウッド7Fから時計を出す意欲的な調整に取りくみ、いい反応を見せている。特に20日の調整では一杯に追われる年長馬を外からひとマクり。余力を十分に残して先着を果たした。

【最終追い切り】24日はウッドで前後に馬を置く隊列で入り、直線では左右2頭の真ん中に割って入る“木村厩舎流”の最終調整。緩いペースのなか行きたがる面はあったものの年長馬相手にまったく貫禄負けすることなく、直線半ばで満を持して促されるとスッと加速し、それぞれに半馬身ほどの先着を果たした。

【見解】2週続けて負荷を掛けた分、最終追いで力みがあったが許容範囲だろう。このひと追いで“ガス”は抜けた感があるし、なんにせよギアが入ってからの伸び脚は牡馬勝りの迫力がある。兄も大器(菊花賞4着のドゥラドーレス)だが、お先にこちらがGI勝ち、というシーンがあって驚けない。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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