本番上手にできるかな? オウサマペンギン鳥居くぐって「初詣」練習中…福井県の越前松島水族館

堂々とした足取りで鳥居をくぐるオウサマペンギン=12月27日、福井県坂井市の越前松島水族館
鳥居や竜の置物に巻き付くタツノオトシゴ=12月27日、福井県坂井市の越前松島水族館

 福井県坂井市の越前松島水族館で、オウサマペンギンが初詣の練習を行っている。元気の良い3羽が親子連れらの間を堂々と歩き、特設の鳥居をくぐっている。来年の干支「たつ」に合わせタツノオトシゴの展示も始まり、海の生き物たちの新年準備が着々と進んでいる。

 水族館では、南米に生息するフンボルトペンギンのお散歩が通年で行われているが、南極周辺が出身のオウサマペンギンは暑さに弱く、普段は11~13度に設定されたペンギン館内で暮らしている。オウサマペンギンのお散歩は気温が下がる冬季限定。12月26日からは、正月に驚かずに上手に初詣ができるようにペンギン館から約30メートルのコースを歩き、鳥居をくぐって、神社に参拝する練習をしている。

 オウサマペンギンは体長約90センチあり世界で2番目に大きく、目の後ろの鮮やかな黄色の模様が特徴。担当職員は「いつもはガラス越しでしか見られない。じっくり観察して、子どもと同じ目線くらいで歩く迫力を体感して」と話していた。

 練習コースの周りには多くの来館者が集まり見学。京都府から来た女の子(5)は「フワフワと上手に歩いていた」、姉(8)は「たくさん写真が撮れた」と喜んでいた。

 海の幸タッチコーナーでは、正月仕様に飾り付けられた水槽に、黒い体のクロウミウマと黄色や白のポットベリーシーホースの2種類計14匹のタツノオトシゴが展示されている。タツノオトシゴは泳ぎが苦手で、物に巻き付きフラフラ揺れて生活するという。展示では、鳥居や梅の枝などに体を固定している様子が観察できる。兵庫県から来た男児(7)は「竜の置物にギューっと巻き付きかわいい」と笑顔で話していた。

⇒【写真】鳥居にギューッと巻き付くタツノオトシゴ

 オウサマペンギンの初詣の様子は、来年1月8日まで午前11時20分から見学できる。タツノオトシゴの展示は1月中旬まで。

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