サル文字の干支、例年より遅く センター長明かす「諦めかけた理由」とは 淡路島

新年の干支「たつ」を描くサル=28日午後、兵庫県洲本市畑田組、淡路島モンキーセンター

 餌付けした野生のニホンザルを観察できる兵庫県洲本市畑田組の「淡路島モンキーセンター」で28日、ニホンザルが2024年の干支「辰」の文字をひらがなで作った。

 「サル文字」は、センター長の延原利和さん(69)が約40年前、線上に餌を置いて与えた際、サルがきれいに並んだ姿を見て発案。この地域のサルは仲が良い上に寛容で、くっついて餌を食べられるため、その特性を生かして文字を作る。

 本番は午後4時の「ご飯タイム」に合わせて実施。延原さんが「たつ」の形に掘った溝に餌をまくと、サルたちが集まってきて背中を丸めて食べ始め、約5分で文字が浮かび上がった。

 サル文字は毎年末に作るが、今回は山に木の実などの餌が多かったためかサルがセンターに戻らず、例年より少し遅くなった。延原さんは「サルにやる気がなくて諦めかけたが、成功して良かった」とほっとした表情を見せた。

 同センターTEL0799.29.0112(古田真央子)

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