生活困窮者に温かい食事を 年末年始、支援団体が炊き出し 法律や医療、暮らしの相談も 神戸・東遊園地

支援者から海鮮がゆを受け取る生活困窮者ら=神戸市中央区加納町6、東遊園地

 行政機関の窓口が閉まる年末年始に合わせ、生活困窮者らを支援する越年越冬活動「冬の家」が、神戸市中央区の三宮・東遊園地で行われている。

 貧困者らの支援に取り組むNPO法人「神戸の冬を支える会」などでつくる実行委員会が、阪神・淡路大震災が起きた1995年から開く。今年で29回目。

 初日の28日は、海鮮がゆやコーヒー、お茶が振る舞われ、さまざまな事情で住居や職を失った人々が列を作った。足をけがしてとび職ができなくなり、5年ほど前から路上で生活しているという男性(60)は「毎日寒いので温かい食事がありがたい。毎日でもあってほしい」と白い息を吐いた。

 同会の觜本郁理事(70)は「物価高やコロナ禍もあり、生活困窮者の現状は間違いなく深刻化している。ネットカフェで寝泊まりするなど、その姿が見えにくい困窮者もいる。まずは相談してほしい」と訴える。

 来月4日まで。炊き出しは毎日午後0時半ごろからで、法律や医療、暮らしの相談も受け付けている。12月30日には餅つきも予定している。(勝浦美香)

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