北陸新幹線開業へ技能習熟、JR西運転士がW7系試験運転開始 金沢―白山総合車両所敦賀支所間、開業前日まで最大1日21往復 敦賀駅で訓練公開

JR西日本の試験運転で、北陸新幹線敦賀駅のホームに入る営業車両「W7系」=12月29日、福井県敦賀市

 来年3月16日の北陸新幹線金沢-敦賀間開業に向け、JR西日本は12月29日、新幹線車両「W7系」の試験運転を始め、県内区間を営業運転と同じ最高時速260キロで走行した。金沢―白山総合車両所敦賀支所間約125キロで、開業前日まで1日当たり最大21往復する。

 試験運転はJR西の運転士、車掌計約170人の習熟が目的。運転士は線路の設備、こう配やカーブなどもチェックしていく。

 初日は金沢―敦賀支所間を7往復し、新幹線敦賀駅で訓練の様子を報道陣に公開した。12両編成のW7系が午後0時35分ごろ、敦賀支所から同駅に到着。15分ほど停車した後、金沢駅に向かった。敦賀市と南越前町を結ぶ新北陸トンネル(延長19.76キロ)内で最高時速260キロに到達した。

 運転士の木野寛生(ひろき)さん(36)は「試験運転で得た学びを共有し、みんなで一丸となって、3月16日から安全安心の新幹線を提供できるように頑張りたい」と話した。沿線のお薦めのビュースポットに「田園風景の奥に広がる白山連峰」を挙げた。

⇒JR西日本が北陸新幹線の運行ダイヤ発表

 金沢-敦賀間では、12月8日まで建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が走行試験を重ね、その後26日まで国土交通省による完成検査が行われた。

 試験運転は開業前日まで、ほぼ連日行われ、来年2月上旬に試乗会を予定している。

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