Uターンラッシュがピーク 羽田事故で神戸空港の便に大幅遅れ 能登半島地震の混乱も影響

飛行機から降りて家路に就く乗客ら=3日午後、大阪空港(撮影・笠原次郎)

 年末年始を古里や行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュが3日、ピークを迎えた。羽田空港の衝突事故の影響で空の便は欠航や遅れが相次ぎ、能登半島地震の混乱もあって、兵庫県内の空港や鉄道の駅などで混雑が続いた。

 神戸空港では、羽田空港発着便の混雑に伴い、一部の羽田行きの便で大幅な遅れが発生。窓口には払い戻しや変更手続きを求める長蛇の列ができた。千葉県から家族4人で芦屋市に帰省していた女性(41)は「子どもが幼いので何時間も待てないと思い、急きょ延泊することにした」と困惑気味に話した。

 大阪(伊丹)空港では、スーツケースと土産物を手にした乗客が続々と到着した。神奈川県の実家から戻った大学3年の女性(21)=兵庫県三田市=は羽田からの便に搭乗。「大事故があったので、乗客は不安そうにずっと窓の外を見ていた」と話し、「便が欠航せず、4日のアルバイトに間に合った。無事に戻れて良かった」とほっとした様子だった。

 JR西日本などによると、年末年始を全席指定席とした東海道・山陽新幹線の「のぞみ」は、東京行きが終日ほぼ満席になった。日本道路交通情報センターによると、山陽自動車道の上り車線で一時10キロを超える渋滞が起きた。(小野坂海斗、笠原次郎)

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