香港は今年のIPOでトップ3復帰

昨年の香港の新規株式公開(IPO)市場は閑散としていたが、会計事務所プライスウォーターハウスクーパースは今年のIPO市場の見通しを示した。1月3日付香港各紙によると、今年は約80銘柄の新規株式が誕生し、調達総額は1000億ドルを超え、前年比7社増、ほぼ1.2倍になると予想している。調達資金の総額が増加し、再び世界ランキングで上位3社に返り咲く見込みだ。また18C上場制度を通じて上場している専門科学技術企業が 3 ~ 5 社程度。最初の専門技術企業が上半期に上場すると期待され、米国が第2四半期に利下げを開始すれば超大型(100億ドル以上を調達する)新株がたちまち公募を開始することが予想される。

プライスウォーターハウスクーパースの香港法人顧客担当は、利下げサイクルが始まった後も香港への資金還流は期待ほどではなく、「今年の業績はこれ以上悪化しないだろう」と述べた。新型コロナ流行収束後の中国の経済回復は遅いものの、中国本土の企業発展には巨額の資金が必要であり、香港にとってはプラスになると説明。欧州、米国、中東の資金が香港市場に流れること、GEM理事会の改革が実施され香港の魅力を高めることに貢献すること、さらに中東における接続性の促進が地元市場を支援する原動力となる可能性がある。今年の資金調達額が1000億ドルに上るとの予測では、平均150億ドルを調達した超大型新規株3社、平均20億元を調達した特殊テクノロジー企業4社、GEM上場の新規株5社が含まれると述べた。

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