〈1.1大震災〉家族7人今も生き埋め 珠洲・仁江町

土砂崩れで住民が生き埋めになった集落=2日、珠洲市仁江町(撮影・国際航業・パスコ)

  ●土砂崩れ11人直撃、親族悲痛「助けて」 

 裏山から崩れ落ちた土砂が海沿いの静かな集落を直撃した。日本海に面した珠洲市仁江(にえ)町の住宅では家族11人が巻き込まれ、このうち男性と子どもの2人が助かり、2人が亡くなった。7人はまだ救出されていない。「早く、早く、助け出してほしい」。金沢市に住む親族は涙ながらに語った。

  ●重機運び込めず

 現場につながる道路は何カ所も土砂崩れで寸断された。地震発生から4日目、ようやく自衛隊員がやって来たが、重機を運び込むことはできない。家屋を押しつぶす山のような土砂が手作業での救出を阻む。

 この家では、新年に合わせて金沢からも家族が集まっていた。だが、にぎやかな正月は地震で一変し、周辺は陸の「孤島」に。親族は無事を祈り続けている。

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