県立図書館の書庫資料が地震で落下、散乱 福井県、20人態勢で片付けも復旧めど立たず

地震の影響で資料が散乱した県立図書館の書庫(福井県立図書館提供)

 能登半島地震の影響で、福井県福井市の県立図書館では書庫にあった資料が落下する被害が出た。1月4日からは約20人態勢で片付けを行っているが、現時点で復旧のめどは立っていない。5日は、書庫の資料を除く貸し出しと返却のみを行う。

⇒能登半島地震の支援物資で石川県「現地搬入しないで」

 高村美由紀副館長によると、書庫には約70万冊の蔵書があるとみられ、一部が棚から落下したり、本来あるべき場所からずれてしまったりしているという。一般の人も入れる館内の書架の蔵書はそれほど落下しなかったといい、「書庫の棚は高さがある分、揺れの影響を大きく受けたのだろう」と話す。

 隣接する県文書館や、県立若狭図書学習センター(小浜市)などから職員が派遣され復旧に当たっているが、高村副館長は「いつ終わるかは見当もつかない。6日以降も影響が出る可能性がある」と話している。

 書庫資料を除く資料の貸し出しと返却、貸出期間の延長は可能。書庫資料は予約しても渡すのは復旧後になるとしている。復旧状況は同図書館ホームページか、公式X(旧ツイッター)で確認できる。

© 株式会社福井新聞社