レッドブル社が80歳のヘルムート・マルコとの契約を延長か。コンサルタントとしてF1チームへの貢献を継続との報道

 レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコが、レッドブル社との間で新たに3年の契約を結んだと、複数の海外メディアが報じている。

 長年この役割を果たしてきたマルコは現在80歳であることから、2024年末の現契約満了に伴い、チームを離れる可能性があると考えられてきた。

 マルコの功績は大きく、現F1世界チャンピオンのマックス・フェルスタッペンを含む多数のドライバーたちの発掘と育成に取り組んできた。レッドブルの成功への貢献から、彼はチーム内で欠かせない存在となっている。

2023年F1アブダビGP レッドブルのクリスチャン・ホーナー(チーム代表)とヘルムート・マルコ(モータースポーツコンサルタント)

 新契約は、再びレッドブル本社との間で結ばれるといわれる。その場合、マルコはミルトンキーンズのチームの従業員ではなく、F1の予算制限の対象外の存在として、チームの戦略的なガイダンスや指導を行うことが可能だ。

 マルコは、その発言がしばしば問題視されることでも知られる。2023年にはセルジオ・ペレスの不調に関して、「メキシコ人であるため、集中力が足りない」と、人種的偏見に満ちた発言を行い、物議を醸した。

2023年F1第18戦カタールGP セルジオ・ペレス(レッドブル)とヘルムート・マルコ

 マルコの解任を求める声も上がるなか、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、当初、マルコを擁護し、発言が誤解されたと述べたが、後にマルコのコメントは「不適切」だったと認め、ペレスに対して謝罪した。マルコもこの件について、正式な謝罪を行っている。

 この一件から、マルコとホーナーの関係に亀裂が生じているとのうわさが高まり、マルコの率直な性格と、ホーナーの友好的なアプローチがぶつかり、チーム内で権力闘争が引き起こされているとのうわさもあった。しかし両者は不仲を否定し、互いに「良好な仕事の関係」であると主張している。

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