〈1.1 大震災〉県内死者110人 早朝穴水で震度5強

大雨が降る中、大規模火災があった「輪島朝市」付近でがれきを撤去する警察官ら=6日午前10時、輪島市

  ●死者3桁は熊本以来

 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震の死者が6日、午後1時現在で110人となった。県などの集計で同日新たに輪島市で14人と穴水町で2人の死亡が確認された。地震による死者が100人以上になるのは、関連死を含め276人が亡くなった2016年の熊本地震以来。連絡の取れない安否不明者は4市2町で211人。同日午前5時26分ごろには穴水町で震度5強の地震があった。能登地方では7日にかけて雨、同日夕からは注意報級の大雪となる可能性があり、気象庁が土砂災害や低体温症への警戒を呼びかけた。

 輪島市では建物倒壊で人が生き埋めになったとの情報が100件ほどあり、自衛隊は現地の態勢を約5千人から約5400人に増強し、6日も雨の降る中、警察などと捜索を急いだ。

 死者は輪島市で69人、珠洲市で23人、穴水町で6人、七尾市で5人、志賀町、能登町で各2人、羽咋市1人となっている。県内全体の負傷者は516人。

 安否不明者の内訳は輪島市139人、珠洲市50人、穴水町11人、金沢市5人、七尾市4人、能登町2人。 8市7町の計357カ所に3万1451人が避難している。輪島市が157カ所、1万2690人と最多で、珠洲市7122人、能登町4170人、穴水町2898人などとなる。

 断水は約6万6千戸で続いており、七尾、輪島、珠洲、志賀、中能登、能登、穴水の3市4町はほぼ全域で水が出ない。奥能登を中心に約2万4200戸が停電している。

 発生から6日目となり避難が長引き、衛生面などでの懸念も出ている。道路の寸断などで支援物資も十分に行き届いていない。

© 株式会社北國新聞社