〈1.1大震災〉被災経験の「あみたん娘」 高岡・松原展に玉樹さん来場

来場者を案じる玉樹さん=高岡市立博物館

  ●「少しでも元気に」

 高岡市立博物館で開かれている「松原秀典展」(富山新聞社主催)に6日、市観光大使「あみたん娘」の元公式コスプレイヤー玉樹るいさんが来場した。東日本大震災の被災経験を持つ玉樹さんは厳しかった当時の生活を振り返り「富山の人に少しでも元気を与えたい」と来場者を励ました。

 玉樹さんは岩手県八幡平(はちまんたい)市出身で、東日本大震災では、津波被害は受けなかったものの、電気や水道、ガソリンといった生活インフラが滞った状態の生活を経験した。警察機動隊の友人からは悲惨な現場での救助についても耳にしていた。

 能登半島地震の報道に、「あみたん娘」として何度も訪れた富山県の人々の安否が心配になったという。

 7年ぶりに高岡を訪れた玉樹さんは、コスプレ姿で来場し、ファンらを元気づけようと笑顔を振りまいた。展示室を案内したり、写真に納まったりしながら「家は大丈夫でしたか」などと声を掛けた。

 富山市月岡町の会社員、美辺洋一さん(49)は「繊細な線で描かれた原画展示やあみたん娘との交流が癒やしになった」と話した。

 玉樹さんは8日まで滞在し、県内の飲食店を巡って富山を応援する予定だ。「来場者の中には家に被害があった人もいた。大変な時こそ声を掛け合っていきたい」と力を込めた。

 高岡市出身のアニメーター松原さんの個展「松原秀典展」は8日まで午前9時~午後5時に開催される。入場料は一般千円、中高生500円、小学生以下無料。7日午後2~4時、8日午前10時~正午に松原さんのサイン会が開かれ、物販会場で500円以上購入した先着150~200人に参加券が1人1枚配られる。

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